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大規模修繕の工程表はどう読む?管理組合が確認したい基本の見方

こんにちは。MRCの平松です。

大規模修繕の話が進んでくると、理事会の中で工程表を見る場面が出てきます。

ただ、実際には
工程表を受け取ったものの、どこを見ればいいのか分からない
全体の流れは何となく見えるけれど、管理組合として確認したいポイントがつかみにくい
ということが少なくありません。

工程表は、工事会社だけが使う資料のように見えやすいです。
でも、本来はそうではありません。

いつ、どの工事が入るのか。
住民の暮らしに影響が出やすいのはいつなのか。
理事会として住民説明を厚めにしたい時期はどこか。
そうしたことを整理するためにも、工程表はかなり役立ちます。

見方が少し分かるだけで、住民説明もしやすくなりますし、理事会の確認ポイントも見えやすくなります。
長期修繕計画や大規模修繕コンサルの話とも、実はかなりつながりやすい資料です。

今回は、大規模修繕の工程表はどう読めばいいのか、管理組合が確認したい基本の見方、住民説明や工事中の運営につなげるポイントをまとめてみたいと思います。

工程表は「工事の予定表」以上の意味がある

工程表というと、つい
工事の日程表
くらいの印象で見てしまいがちです。

もちろん、それも間違いではありません。
ただ、実際にはそれ以上の意味があります。

工程表を見ると、

工事全体がどの順番で進むのか
どの時期にどんな作業が重なるのか
住民生活への影響が出やすいのはどこか
理事会が確認を入れたい時期はどこか

といったことが見えてきます。

つまり、工程表は単に「日付が並んでいる資料」ではなく、今回の大規模修繕をどう進めるかの流れを見えるようにした資料と考えると分かりやすいです。

まず最初に見たいのは「全体の長さ」

工程表を受け取ったとき、最初に細かい作業名から入ると少し分かりにくくなります。
まず見たいのは、全体でどのくらいの期間になるのかです。

足場の設置から始まるのか。
工事の中心は何か月くらいか。
足場解体までどのくらいか。
引き渡しや完了確認はいつ頃か。

この全体感が見えているだけでも、理事会としてかなり整理しやすくなります。

住民説明でも、まずは
「工事全体はこのくらいの期間です」
という見せ方の方が伝わりやすいです。

工程表でまず押さえたいポイントを表にするとこうなる

理事会で見やすいように、工程表で最初に押さえたいポイントをざっくり整理するとこんな形です。

見たいところ何を確認するか理事会で意識したいこと
全体期間着工から完了までの長さ住民説明の基準になる
足場設置・解体いつ始まり、いつ外れるか暮らしへの影響が大きい時期
主な工事項目外壁、防水、シーリング、塗装など何が中心工事かを把握する
重なりやすい時期複数工種が重なる期間騒音や制約が出やすい
確認の節目中間確認、完了確認の時期理事会が動きやすい時期

こうして見ると、工程表は工事会社の管理資料であると同時に、理事会の説明資料にもなりやすいことが分かります。

足場の時期は住民説明でも特に大切

工程表の中で、住民の皆さんが一番気にしやすいのは足場です。

足場がかかると、

バルコニーの使い方が変わる
窓の開け方に注意が必要になる
圧迫感が出る
防犯面が気になりやすい
外からの見え方も変わる

といったことがあります。

そのため、理事会としては
足場設置の開始時期
どのくらいの期間か
解体はいつ頃か
この3つはかなり大事に見ておきたいところです。

工程表の中でも、この部分は住民説明にそのまま使いやすいです。

「何の工事をしている時期か」が見えると伝えやすい

工程表を見ると、外壁補修、防水、シーリング、塗装など、いろいろな工事項目が並びます。
ただ、理事会としては全部を専門的に理解しなくても大丈夫です。

まず見たいのは、
今どんな工事が中心になる時期か
です。

たとえば、

最初は足場と調査が中心
中盤は外壁や防水が中心
後半は仕上げと確認が中心

という流れが見えるだけでも、かなり分かりやすくなります。

住民の皆さんにとっても、工種名を全部聞くより、
「今は外壁まわりの工事が中心です」
「今は屋上防水の時期です」
という説明の方が伝わりやすいです。

工程表は「生活影響の出やすい時期」を探すためにも使える

理事会で工程表を見る意味は、工事の順番を知ることだけではありません。
生活影響が出やすい時期をつかむためにも役立ちます。

たとえば、

騒音が出やすい時期
バルコニーの使用制限が出やすい時期
共用廊下や階段に影響が出やすい時期
駐輪場移設や通路変更がありそうな時期

こうしたことです。

かなり簡単に図で見ると、こんなイメージです。

足場設置

生活動線や見え方が変わる

外壁・シーリング・防水工事

音・臭い・バルコニー制限などが出やすい

仕上げ・確認

見た目は整ってくるが、最終確認が大事

こうして見ると、工程表は工事の流れだけでなく、住民対応の準備表としても見やすくなります。

遅れが出るとしたらどこか、も見ておきたい

工程表は予定です。
実際には、天候や現場状況で動くこともあります。

そのため理事会としては、
きっちりその日程で進むか
だけでなく、
もし動くならどのあたりが動きやすいか
も見ておくと整理しやすいです。

たとえば、

外部作業が多い工程
防水や塗装など天候の影響を受けやすい工程
補修数量が動きやすい工程

このあたりは、多少前後することがあります。

住民説明でも、工程表は確定のように見えやすいので、
「天候などにより前後する場合があります」
という前提も一緒に伝えた方が親切です。

理事会が確認したいのは「工事会社の都合」だけではない

工程表を見ると、つい
現場として無理がないか
という見方になりやすいです。
もちろんそれも大事です。

ただ、理事会としてはそれだけでは足りません。

住民説明の予定に合っているか。
総会や理事会のスケジュールと大きくぶつからないか。
問い合わせが増えそうな時期に、説明を厚めにできるか。
工事完了後の確認時間がきちんと取られているか。

このあたりも見ておくと、工程表はかなり使いやすくなります。

長期修繕計画との関係で見ると位置づけが分かりやすい

工程表は今回の工事の資料ですが、長期修繕計画とも無関係ではありません。

長期修繕計画は、将来の見通しを持つためのものです。
その中で、今回の大規模修繕がどのタイミングにあり、どこまで実施するのかを具体化したものの一つが工程表です。

かなり簡単に並べると、こんな流れです。

長期修繕計画

今回の大規模修繕を考える

工事範囲や仕様を整理する

工程表で実際の進め方が見える

こう見ると、工程表は単独の資料ではなく、長期修繕計画を今回の工事に落とし込んだ結果の一つとして理解しやすくなります。

大規模修繕コンサルがいると工程表が見やすくなる理由

工程表があっても、理事会で
結局どこを見ればいいのか
が見えにくいことがあります。

そのときに大規模修繕コンサルが入る意味があります。

住民説明で強調したい時期はどこか。
理事会が現場確認を入れたい節目はどこか。
生活影響を事前に共有したいのはいつか。
完了検査や竣工図書の受け取り時期はどう整理するか。

こうしたことを整理すると、工程表はかなり使いやすい資料になります。

リノプラのような考え方と相性がいいのもこの部分

工程表だけを単独で見ていると、工事中の予定表で終わりやすいです。
でも、長期修繕計画、修繕履歴、住民説明、完了後の記録とつながって見えていると、意味がかなり広がります。

今回の工事はいつ実施したのか。
そのときどこに影響が出たのか。
次の理事会にどう引き継ぐのか。
そうしたことまで含めて見えると、今回の工程表も次に活きやすくなります。

工程表を見るときに理事会で確認したいこと

最後に、理事会として工程表を見るときの確認ポイントをまとめるとこんな形です。

確認したいこと見るポイント理事会で考えたいこと
全体の流れ着工から完了までの期間住民にどう伝えるか
生活影響足場、バルコニー、動線変更の時期問い合わせが増えそうな時期はどこか
工事の節目主な工種の切り替わり、中間確認、完了検査理事会が確認しやすいか
スケジュール変動天候や現場状況で動きやすい工程どこを柔らかく見ておくか
次につなぐ視点竣工図書や履歴への反映次の理事会でも使えるか

このあたりが見えていると、工程表はかなり整理しやすくなります。

よくある質問(Q&A)

工程表は工事会社だけが見る資料ですか?

いいえ。
理事会にとっても、住民説明や生活影響の整理にかなり役立つ資料です。

理事会はどこを見ればいいですか?

まずは全体期間、足場の時期、主な工事項目、生活影響が出やすい時期、この4つを見ると整理しやすいです。

工程表どおりに必ず進みますか?

予定表なので、天候や現場状況で前後することはあります。
その前提も含めて住民説明した方が分かりやすいです。

まとめ

大規模修繕の工程表は、工事会社のためだけの資料ではありません。
理事会にとっても、工事の流れ、住民生活への影響、説明のタイミングを整理するための大事な資料です。

全体期間、足場の時期、主な工事項目、生活影響が出やすい時期。
このあたりが見えているだけでも、かなり使いやすくなります。

工程表は、日程が並んだ表というより、今回の大規模修繕をどう進めるかを見える形にしたものです。
だからこそ、工事会社だけでなく、理事会も住民説明の視点で見ておくことが大切です。

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