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大規模修繕の数量表はどう見る?管理組合が確認したい基本の見方
こんにちは。MRCの平松です。
大規模修繕の見積や設計の話が進んでくると、理事会で少し分かりにくくなりやすい資料があります。
それが、数量表です。
見積書は何となく分かる。
図面も、どこを工事するかは見えやすい。
でも、数量表になると
数字がたくさん並んでいて入りにくい
㎡とかmとか数量ばかりで、何を見ればいいか分からない
この表が、見積や予算にどうつながるのか見えにくい
こう感じることが少なくありません。
これはかなり自然なことだと思います。
数量表は、理事会が全部細かく読み込むための資料というより、
今回の工事がどのくらいの規模で考えられているか
をつかむための資料です。
この見方が分かっているだけで、見積比較もしやすくなりますし、住民説明でもかなり話しやすくなります。
長期修繕計画や大規模修繕コンサルの話とも、実はかなりつながりやすいところです。
今回は、大規模修繕の数量表とは何か、理事会がどこを見たいのか、どんなときに役立つのかをまとめてみたいと思います。
数量表は「工事の大きさ」を見えるようにする資料
数量表という名前だけ聞くと、専門家や施工会社だけが使う資料に見えやすいです。
でも、考え方はそこまで難しくありません。
かなり簡単に言うと、数量表は
どの工事を
どのくらいの範囲で
どのくらいの量で考えているか
を整理した表です。
たとえば、
外壁補修の面積
シーリングの長さ
防水の施工面積
塗装する鉄部の数量
といったものが並びます。
つまり、数量表は「今回の工事のボリューム」を見えるようにした資料です。
理事会としては、全部の数字を覚える必要はありません。
まずは、どこに数量が多くて、どの工事が中心になりそうかをつかめるとかなり整理しやすくなります。
見積書との違いは「金額の前にある数字」ということ
理事会で混ざりやすいのが、見積書と数量表の違いです。
見積書は、工事にいくらかかるかを見る資料です。
一方で数量表は、その金額の前提になる数量を見る資料です。
かなりざっくり並べると、こんな流れです。
設計や仕様を整理する
↓
数量表で、どのくらいの量を見込むか整理する
↓
その数量をもとに見積金額が出る
この順番が見えると、数量表は数字の一覧というより、見積の土台だと分かりやすくなります。
同じ工事項目でも、数量の見方が違えば金額は変わります。
だからこそ、理事会としても数量表の意味を少し押さえておくと、見積比較がしやすくなります。
まず表で見ると整理しやすい
理事会で共有しやすいように、かなり簡単に整理するとこんな違いになります。
| 資料 | 主な役割 | 理事会で見たいこと |
|---|---|---|
| 長期修繕計画 | 将来の修繕や資金計画の見通しを持つ | 今回の工事が全体の中でどう位置づくか |
| 設計図書 | 今回の工事内容や仕様を整理する | どこをどう直すのか |
| 数量表 | 工事の量や範囲を整理する | どこに工事量が多いか |
| 見積書 | 数量を金額に置き換える | 金額差の理由が見えるか |
この表を見ると、数量表は設計図書と見積書の間にある資料として考えると分かりやすいです。
理事会が最初に見るなら「細かい数字」より「偏り」
数量表を見ると、どうしても一つひとつの数字に目が向きやすいです。
でも、最初に理事会が見たいのはそこではありません。
まず見たいのは、
どの工事項目に数量が多いか
どの部位の工事規模が大きいか
想像していたより多い項目はどこか
という全体の偏りです。
たとえば、
外壁補修がかなり多い
シーリングの長さが広範囲に及んでいる
防水面積が大きい
鉄部塗装の対象が思ったより多い
こうしたことが見えてくると、今回の工事の中心がどこなのかがつかみやすくなります。
単位が違うのは、工事の性質が違うから
数量表を見ていると、㎡、m、箇所、枚数など、いろいろな単位が出てきます。
これが少し分かりにくく感じる理由の一つです。
でも、これは工事の性質が違うからです。
面積で考えるもの
長さで考えるもの
箇所ごとに数えるもの
設備や部材ごとに数えるもの
それぞれ違うので、単位が違っていて大丈夫です。
理事会としては、単位を全部覚えることより、
この工事は面積で増減しやすいのか、長さで増減しやすいのか
くらいの見方ができるとかなり分かりやすくなります。
外壁補修の数量は特に見ておきたい
数量表の中でも、理事会として見ておきたいのが外壁補修です。
なぜかというと、外壁補修は建物全体の印象だけでなく、工事費にもかなり影響しやすいからです。
しかも、調査段階の想定と、工事中に見えてくる数量が少し動くこともあります。
そのため理事会としては、
外壁補修が多いのか
想定範囲が広いのか
追加が出やすそうな項目か
を意識して見ておくと、後の説明がかなりしやすくなります。
シーリングや防水は「広がり方」が見えやすい
数量表で分かりやすいのが、シーリングや防水です。
シーリングは長さで見えることが多く、
どのくらい広い範囲で対象になっているかがつかみやすいです。
防水は面積で見えることが多いので、
屋上やバルコニー、共用廊下など、どの場所の比重が大きいかが見えやすいです。
こうした項目は、住民説明でも比較的伝えやすいです。
「数量が多い=大変」というより、
どの範囲を今回きちんと見ているか
を整理しやすいからです。
数量表は「確定数字」ばかりではない
ここは理事会としてかなり大事な見方です。
数量表の数字は、全部が最終確定というわけではありません。
特に補修関係では、調査段階での想定数量が入っていることがあります。
つまり、
現時点での見込み
工事中に変動の可能性がある数量
比較のためにそろえた数量
が混ざることがあります。
だからこそ理事会としては、数量表を見たときに
「これは確定なのか、想定なのか」
を少し意識すると整理しやすくなります。
検討のながれ
かなり簡単に並べると、数量表の位置づけはこんな感じです。
建物診断をする
↓
今回の工事範囲や仕様を整理する
↓
数量表で工事量を整理する
↓
見積書で金額に反映される
↓
理事会で比較・説明する
こうして見ると、数量表はただの細かい数字ではなく、
診断結果を見積や住民説明につなげる橋渡し
のような役割だと分かりやすいです。
見積比較で数量表が役立つ理由
理事会で見積比較をするとき、金額だけ見ると差の理由が分かりにくいことがあります。
そのときに数量表を見ると、
そもそもの数量が違うのか
仕様が違うのか
対象範囲が違うのか
が見えやすくなります。
つまり、数量表は
「高い・安い」
を判断するためだけではなく、
「なぜ金額差が出ているのか」
を理解するためにも役立ちます。
長期修繕計画とのつながりでも意味がある
数量表は今回の工事資料ですが、長期修繕計画とも無関係ではありません。
今回の工事で数量が多い部位はどこか。
どこを重点的に直すのか。
設備更新は今回含めるのか。
見送る項目はどれか。
こうしたことが見えていると、長期修繕計画を見直すときにもかなり役立ちます。
今回どこまで対応したのかが分かるからです。
大規模修繕コンサルが入ると整理がすすむ理由
数量表そのものはある。
でも理事会では
結局どこを見ればいいのか分からない
ということがあります。
そのときに大規模修繕コンサルが入る意味があります。
どの数量が今回の論点なのか。
住民説明ではどこを抜き出すと伝わりやすいのか。
追加対応が出やすい項目はどこか。
見積比較で差が出やすいところはどこか。
こうしたことを整理できると、数量表はかなり使いやすくなります。
リノプラのような考え方と相性がいいのもこの部分
数量表は、その場の見積比較だけで終わると少しもったいないです。
今回どこに数量が多かったのか。
どの部位を重点的に直したのか。
それを長期修繕計画や修繕履歴とどうつなげるのか。
こうしたことが見えると、次の理事会でもかなり使いやすくなります。
長期修繕計画、工事履歴、数量、将来収支がつながって見える方が、理事会の整理はかなりしやすいです。
理事会で確認したいポイントを表にするとこうなる
最後に、数量表を読むときに理事会で確認したいポイントをまとめるとこんな形です。
| 確認したいこと | 見るポイント | 理事会で考えたいこと |
|---|---|---|
| 工事の | どの項目に数量が多いか | 今回の工事の中心はどこか |
| 想定との違い | 思ったより多い・少ない項目 | 住民説明で触れたいか |
| 変動しやすさ | 想定数量か、確定数量か | 追加対応の説明につながるか |
| 見積との関係 | 金額差が数量差によるものか | 比較の根拠が見えるか |
| 計画との関係 | 今回どこまで対応したか | 長期修繕計画にどう戻すか |
このあたりが見えていると、数量表もかなり扱いやすくなります。
よくある質問(Q&A)
数量表は理事会も見た方がいいですか?
はい。
全部を細かく見る必要はありませんが、どの工事にどのくらいのボリュームがあるかをつかむだけでもかなり役立ちます。
数量表と見積書は何が違いますか?
数量表は工事量の整理、見積書はその数量を金額にしたものです。
見積書の前提を確認するためにも数量表は大切です。
理事会はどこを見ればいいですか?
まずは、どの工事項目に数量が多いか、想定数量か確定数量か、金額差とどうつながるかを見ると整理しやすいです。
まとめ
大規模修繕の数量表は、数字がたくさん並んだ専門資料に見えやすいです。
でも実際には、今回の工事がどのくらいの規模で、どこを中心に考えているかを見えるようにした大切な資料です。
理事会としては、細かい数字を全部読むことより、
どの工事に数量が多いか
想定と確定のどちらか
見積とどうつながるか
をつかむことが大切です。
数量表が見えると、見積比較も住民説明もかなり進めやすくなります。
だからこそ、工事会社だけの資料にせず、理事会でも少し使える形にしておくことに意味があります。
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